ブラジルといえばカーニバル(ポルトガル語ではCarnaval)!そしてブラジルの人々はときに「O ano só começa depois do Carnaval(年が明けるのはカーニバルが終わってから)」と言います。なぜならカーニバルのお祭りは南半球の夏休みが終わる頃に行われ、全国規模の4日間にわたるどんちゃん騒ぎが終わってやっと、皆が学校や仕事の通常スケジュールに戻るからです。
そこで今回のブログでは、ブラジル各地のカーニバルで見られる伝統や語彙をご紹介したいと思います!
Esquenta(エスケンタ):ブラジルのカーニバル前夜祭
公式の祝賀行事やパレードが始まる前に、多くの人々は「esquenta(エスケンタ)」と呼ばれる前夜祭を行います。これはバーや誰かの家で集まり、イベントに備えるための集まりです。ここでは、「fantasias(仮装、詳細は後述)の準備をしたり、会場に持っていく飲み物を用意したり、あるいはスナックと音楽でパーティー気分を盛り上げたりします!時には、エスケンタがあまりにも盛り上がって、本番が始まる前につぶれてしまうこともあるんです🙈
最も人気のある飲み物は、「cerveja(ビール)」や「caipirinhas(カイピリーニャ)」です。カイピリーニャはブラジルを代表する飲み物の一つで、伝統的にはレモン、氷、砂糖、そしてサトウキビから作られる蒸留酒「cachaça(カシャーサ)」を混ぜて作ります。時には、「jambu(ジャンブ、口にピリッとした刺激を与える植物)」風味など、フレーバー付きのカシャーサを見かけることもあります。
Fantasias(仮装):カーニバルの衣装
カーニバルは思いっきり楽しむ時。特に服装は、常識を忘れていいんです!カラフル路線でド派手な「camiseta(Tシャツ)」「chinelos(ビーチサンダル)」「óculos(サングラス)」を身に着けるのも良し、創造性を発揮して「fantasia(仮装)」で周囲を驚かせるのも良し。
仮装はセレブリティやミーム(シャキーラの離婚の原因と噂されるジャムの仮装はこちら)をはじめ、あらゆる種類のジョークをネタに工夫をこらします。たとえばこのグループは、テーマに選んだ「nuvem(雲)」を2つに分け、上半身に「nu(裸)」、下半身に「vem(いらっしゃい)」を貼り付けるという下ネタをかましてくれました!また、「tiaras(ティアラ)」「capas(マント)」や「maquiagem(メイクやフェイスペイント)」、そして大量の「glitter(グリッター)もお約束です。ブラジル人は、カーニバル終了後に服や髪にグリッターが付いたままでも、おかまいなしです!
Bloquinhos(ブロキーニョ): カーニバルのパレード
「Bloquinho(ブロキーニョ)」は文字通り小さな「bloco(ブロック)」を意味しますが、カーニバル期間中にパレードを形成する人々の集団を指す総称としても使われます。ブラジル人は「~inho」「~inha」という接尾辞を頻繁に用いますが、これは必ずしも「小さい」という意味に限らず、愛着や親しみ、そしてその存在がほかとは違う特別なものであることを伝える手段でもあります。実際には、ブロキーニョの中には数千人もの人々が集まる大規模なものもあります!
これらのパレードには巨大なスピーカーとステージを備えたトラック「trio elétrico(エレクトリック・トリオ)」が付き物。ステージ上ではバンドのショーが繰り広げられ、時にはその周囲にもダンサーや楽隊が追従して練り歩き、通りが歌と踊りで埋め尽くされます。
ブロコにはテーマがあることも多く、たとえば「Sargento Pimenta(ペッパー軍曹)」はビートルズの楽曲をカーニバル版にアレンジして演奏します。「Fraldinha Molhada(濡れたおむつ)」は子供向け、「Bollywood(ボリウッド)」はサンパウロ在住のインド系コミュニティによるもの、そして「Galo da Madrugada(夜明けの雄鶏)」は世界最大規模を誇り、ギネスにも登録されています。
Música(音楽):カーニバルの音
カーニバルには、ブラジル人が愛する様々なジャンルの音楽が集まります。
- Marchinhas(マルシーニャス):カーニバルのオリジナル・サウンドトラック!ポルトガルの軍隊行進曲を起源とし、マーチングバンドが演奏することもある。
- Axé(アシェ):カンデンブレという宗教で「ポジティブなエネルギー」を意味する陽気なジャンル。80年代にバイーア州サルバドールで生まれ、全国に広まりました。
- Frevo(フレヴォ):ペルナンブコ州レシフェ発祥のスピード感ある音楽。名前は「沸騰する」を意味する「ferver」に由来。カラフルな小さな傘を手に踊る群衆の姿が、煮え立つ鍋のように見えることからそう呼ばれます。
- Samba(サンバ):バイーア州のアフロ・ブラジル人コミュニティに起源をもつ音楽で、その後リオデジャネイロで大きく発展しました。おそらく、日本で最も「ブラジルらしい音楽」として知られるジャンルでしょう。アフロ・ブラジル人は制度的暴力から身を守るため、秘密裏にサンバを演奏できる場として「escolas de samba(サンバ学校/サンバ団体)」を組織してきました。今日では、これらの団体が毎年サンバ楽曲と演舞で競う大規模な大会が開催されています。
カーニバル音楽以外のジャンルのパーティーも開催されます。例えばポップ、エレクトロニック、ブラジリアンファンク、パンクなどです。
これらのスタイルやその他の音楽を聴くには、ポルトガル語学習者向けSpotifyプレイリストをチェックしてみてください!
そして最後は:Carnival ressaca(カーニバルの二日酔い)
カーニバルは、キリスト教暦の灰の水曜日の前の土曜日から火曜日までが公式な開催期間です。これらの日自体は法定休日ではありませんが、ブラジルでは伝統的に火曜日と、水曜日の午前中は仕事が休みになります。
こういった措置は単に便利なだけでなく、しばしば必要とされます。というのも「foliões(カーニバルの参加者)」は、激しい「ressacas(二日酔い)」や疲労に苦しむことが多く、時には「ressaca moral(道徳上の二日酔い)」と呼ばれる「4日間のカーニバルでやらかしたことを振り返って感じる不快感や後悔」に苛まれることもあるからです。
灰の水曜日は、とびきり濃い「cafezinho(コーヒーの愛称)」を淹れて深呼吸するのにちょうどいい日。さあ、ここからが今年の始まりです。
Aproveite o Carnaval!(カーニバルを楽しもう!)
ポルトガル語を練習したい人も、一日中踊り明かしたい人も、キラキラの衣装をまとう理由がほしい人も。ブラジルのカーニバルなら、きっとあなたにぴったりの楽しみが見つかりますよ。