皆さんは「アクロニム(頭字語)」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?英語には、特定の言い回し(慣用句)の各単語の頭文字を取って組み合わせた略語がたくさんあり、これを「アクロニム」と呼びます。英語が少しわかるようになってくると、職場でもプライベートでも、アクロニムにしょっちゅう遭遇するはずです。特にソーシャルメディアやチャットでの会話からは、無意識のうちに多数のアクロニムを目にしているのではないでしょうか。 

今回のブログでは、会話で頻繁に使われる英語アクロニムを16個厳選し、ご紹介します!

仕事で使う英語アクロニム

よく使われるアクロニムの筆頭は、「FYI(For your information/ご参考まで)」でしょう。これは情報共有のために使う言葉で、職場でも (例:FYI, I just responded to your email/メールに返信しておきましたのでよろしく) 、友達とのやり取りでも (例:FYI, I'll be 10 minutes late!/10分遅れるけどよろしく!) 問題なく使用できます。

また、社内でメールをやりとりしていると、ときに「TLDR(TL;DR)」という断り書きを見かけます。これは「Too long; didn’t read/長すぎるので(全部は)読まなかった」を意味するもので、全部読むとしたら相当の時間がかかる長文を受け取ってしまったときに、取り急ぎこのように返すことがよくあります。ここから転じて、同僚がレポートを要約してくれたような場合には「同僚がTLDRしてくれた」と表現することも。これは、忙しい中で 要点だけ「ASAP(as soon as possible/できるだけ早く)」把握する必要がある場面で、よく目にする言葉です。

また職場に限らず私生活でも、情報収集でよくお世話になるのは、色々な会社のWebサイト内の「FAQs(Frequently Asked Questions/よくある質問)」でしょう。FAQsとは、ご存じの通り、ユーザーや読者から頻繁に寄せられる一般的な質問とその回答をまとめた一覧です。

さらに、週の終わりには、職場ではアクロニム「TGIF」が飛び交います。これは「Thank goodness it’s Friday!」または「Thank God it’s Friday!」の略で、「やれやれ、ありがたいことに金曜日だ!」という意味です。

週末に使う英語アクロニム

パーティーの招待状に、「RSVP」という言葉が添えられているのを見たことはありますか?このアクロニムは、招待に対し出欠確認を求めるフランス語の決まり文句「Répondez s'il vous plaît/お返事をください)から来ています。RSVPはフランス語が語源とはいえ、英語にすっかり溶け込んでいます。RSVPと書かれていたら、出欠の連絡をするのがマナーだと考えましょう。 

打ち上げや持ち寄りパーティーの招待状には、「BYOB(Bring your own beer/ご自分のビールを持参してください)」が書き添えられていることもあります。ここでの「ビール」は、ビールに限らず飲み物全般を指しており、主催者に金銭的負担をかけないため、アルコールなりソフトドリンクなり、各自が飲みたいものを持ってきてくださいという意味です。また、パーティー用の飲み物を買うために店に行くと「BOGO(Buy one, get one/1つ買って1つもらおう)」という看板を目にすることがあります。BOGO対象の商品を1つを購入すると、同じ商品をもう1つ無料でもらえます。つまり半額セールです! 

さらに、週末を最大限に楽しむためのキーワードは、「YOLO(You only live once/人生は一回だけ)」です。アクロニム「YOLO」自体は何十年も前から存在していましたが、 2010年代に「Carpe diem/今を楽しみなさい」や「Seize the day/今を生きなさい」を現代風に表す言葉として、ポピュラーになりました。というわけで今週末も、思いっきり楽しんでくださいね!

ソーシャルメディアで目にする英語アクロニム

ソーシャルメディアやチャット上では、「IYKYK(If you know, you know/分かる人には分かる)」、「IMO(In my opinion/私の意見では)」「IMHO(In my humble opinion/私の謙虚な意見では)、「FWIW (For what it's worth/わざわざ言うだけの価値があるかどうかはわかりませんが)などのアクロニムに遭遇することがあります。例えば、内輪でジョークを共有するときには「IYKYK」を使い、「IYKYK I can’t wait to go back to that café on 5th Street/分かる人には分かると思うけど、5番街のあのカフェに戻るのが待ちきれない」と言えば、そのカフェに何かオチがあるのだとピンとくるわけです。一方、自分の意見に対し反対する人もあるだろうと思ったり、どちらかというとマイナーな意見をあえて伝えたりする場合には、「IMO that new movie is not worth your time/あくまで私の意見だけど、その新作映画はわざわざ見る価値がないと思う」のように一言付け加えておくと、トーンを和らげることができます。 

また、ブランドや企業が運営するソーシャルメディアのアカウントをフォローしていると、 ICYMI(In case you missed it/見逃してしまった方へ)や BTS(Behind the scenes/舞台裏)といったアクロニムがたびたび表示されます。これらは、新製品やブランドに関する宣伝広報活動や、最新情報の発信で好んで使われる言葉です。有名人やインフルエンサー、有名企業に対しファンやフォロワーが直接質問できる「AMA(Ask me anything/何でも聞いてください)」というイベントが開催されることもあります。

TLDR(長文スマソ?):英語はアクロニムの宝庫!

出会ったアクロニムを一つひとつ紐解いていくのも、学習者にとっては素晴らしい勉強法です!数の多さに驚いたり、圧倒されたりする方もいるかもしれませんが、ご心配なく。私たちからのアドバイスは、何があっても「LOL(laugh out loud/大声で笑う) 」で応えること🤣学習に終わりはないのですから、気楽にゆっくり行きましょう!