電子メールをきちんとした文体で書けることは、学習者、特に仕事で英語を使う人にとって、重要なスキルです。
今回のブログのテーマは、会社ならば同僚や上司、大学ならば教授あてに、プロフェッショナルな英語のメールを書けるようになること。そのための6つのコツをご紹介します!
英語でメールを書くときのエチケット
企業や大学によって組織の慣習が多少異なるとは思いますが、次の点を習慣づけるようにしておけば、相手が誰であっても安心です。
💡メッセージだけ書くのではなく、冒頭と最後には挨拶の言葉を
メールでは必ず、冒頭と最後に挨拶の言葉を使うのが礼儀です。次に挙げる挨拶の表現はどれもビジネスにふさわしいものですが、ただし丁寧さや親しみやすさの程度が多少異なります。ざっくり言えば長い言葉ほどかしこまった表現となる傾向があり、たとえば「Dear」は「Hi」よりもフォーマル、「With kind regards」は「Thanks」よりもフォーマルです。
こちらが冒頭と最後でよく使われる挨拶の例です。

【ヒント】メールを締めくくるときには「Thank you」と「Best regards」の両方を書いても問題ありません。「Thank you」は、場面を問わず使える言葉です!
💡あらかじめ署名を設定しておこう
メールソフトで署名を設定しておくと、メールを作成するたびにメッセージの最後に署名が自動的に追加されます。自分の署名の上に結びの言葉を追加することで、一貫性を保ち、タイプミスも防ぐことができます。
署名欄には、氏名、Webサイト、電話番号、会社のロゴ、営業時間などを書くのが一般的です。 名前の下に役職名を書いてもいいでしょう。また関係のないスローガンや会社のロゴ以外の画像を入れるのは避けたほうが賢明です。
💡感嘆符の使い過ぎに注意
たとえあなたが興奮を抑えきれない状況にあったとしても、感嘆符「!」は使いすぎないようにしましょう。もちろん、ところどころに使う程度であれば問題ないのですが、ビックリマークだらけのメールはくだけた印象を与えがちです。
【ヒント】感嘆符を複数使いたい場合は、簡単なルール「感嘆符を2文続けて使わない」を徹底し、メールを送信する前にチェックして、余分なものは削除しましょう。
英文メールの言葉づかい
エチケットだけでなく、英語でメールを書く際には、以下の点に注意して書き方を工夫しましょう。
💡 言葉づかいはプロフェッショナルかつ簡潔に
メールでは、省略表現を使って文章を短く完結にすることができます。たとえば「Will do」は、「I will do that」という長い文章の短いバージョンです。完結していないフレーズは話し言葉で使うとロボットのように聞こえますし、論文や報告書では不適切とみなされますが、メールならば問題ありません。
また、命令形を使った単刀直入なお願いの表現は、話し言葉では失礼に聞こえることがあるものの、メールでは使っても大丈夫です。ただし「Please」を付けるのは忘れずに!
- Please see attached.(意味:添付ファイルを参照ください。)
- Please confirm receipt of this message. (意味:メッセージ受領の旨ご連絡ください。)
このように文章は「短く簡潔に」書くのが良いとはいえ、LINEでチャットするときのような言葉づかいや、「LOL (Laugh Out Loud)」「TYSM (Thank You So Much)」「TTYL (Talk To You Later)」などのカジュアルなアクロニムは、プロらしくないと受け取られる可能性があるため、避けるに越したことはありません。
【ヒント】メールの文章に間違いがあった場合は、慌てずに訂正版を作成し、冒頭に「Please disregard the previous email.」と書いて改めて送信してください。
💡単刀直入に言うことを恐れない
メールは効率よく迅速に用件を処理することを目的としたものです。相手の顔が見えないコミュニケーションのため、ボディランゲージから意図をくみ取ることもできなければ、質問に対し答えがその場で返ってくるわけでもありません。その代わりに直接的でストレートな表現を使うことによって、用件を明確に伝えるのです。
たとえば以下のようなフレーズから始めて、まずあなたの目的や要望を明確にしましょう。
- I’m emailing you to confirm/let you know that…(このメールは、以下のことを確認/お知らせするためにお送りしました。)
- This email is to confirm/inform you that…(このメールは、...を確認/お知らせするためのものです。)
- To answer your question, …(ご質問にお答えしますと、...)
- Let me know if…(もし...でしたらお知らせください。)
【ヒント】メッセージの最後に「I'm looking forward to your reply(返信をお待ちしています)」と書くことで、すぐに返信が必要な場合にやんわりと緊張感を伝えることができます。
💡「Regarding」と「Regards」を活用しよう
この2つの単語はメールで頻繁に使われ、響きは似ていますが、使い方はまったく異なります!
「Regarding」は「~について」という意味で、たとえばメールの用件を相手に伝えるのに役立ちます。
- I’m emailing regarding…(意味:私のメールの用件は...についてです。)
- To answer your question regarding…(意味:…に関するあなたのご質問にお答えします。)
一方、結びの言葉である「Regards」のほうは、これを少しふくらませてみましょう。「Regards」は 本来「ご挨拶」を意味する名詞ですが、相手に応じて「Regards」を形容詞で修飾すれば、よりかしこまった口調にしたり、逆に親しみを込めたりすることができます。 たとえば、
- Regards,(硬い感じ)
- Best regards,(やや親しみを込めた感じ)
- Warm regards,(親しみを込めた感じ)
それでは、これまでに取り上げたメールに使えるフレーズを利用した、やり取りの例を見てみましょう!


電子メールはそもそも、効率的なコミュニケーションのために発明されたものです。これらのヒントを参考にすれば、プロフェッショナリズムに満ちた英文メールを書けること間違いなし!