英語の形容詞「Boring(退屈な)」と「Bored(退屈している)」、「 Interesting(興味深い)」と「 Interested(興味を感じている)」は、一見似ているようでいて、実は使い分けに気を付けなければならない言葉です。というのも、「~ing」で終わるか「~ed」で終わるかによって、文章の意味が完全に変わってしまうからです。

(以下、これらを「ing形容詞」と「ed形容詞」と呼びます。)

「ing形容詞」と「ed形容詞」の見分け方については、どのレベルの英語学習者でも使える簡単なコツがあります。「~ing」で終わる形容詞には「感じさせる」作用があり、一方「~ed」で終わる形容詞は「感じている」状態を表す、と覚えてください。

「ing」で終わる形容詞と「ed」で終わる形容詞の違いについて説明した図。右側の青色の欄に「edで終わる形容詞」、左側のオレンジ色の欄に「ingで終わる形容詞」と書かれている。「interesting」や「boring」のような「ing」で終わる形容詞は、「面白い」「退屈だ」など、感情への働きかけを表すのに使う。一方「interested」や「bored」のような「ed」で終わる形容詞は、「興味をもっている」「退屈している」など、現時点で感じている感情を表す。説明には、フクロウのデュオがとても退屈そうにしている絵が添えられている。

目次

「ing形容詞」は「感じさせる」作用

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「ing形容詞」は、あなたに対し働きかけ、何らかの感情を引き起こす。

「ing形容詞」は、人・場所・物事が感情に働きかけている様子を表現します。例えば「boring movie(退屈な映画)」はあなたを退屈させる映画、「interesting friend(面白い友達)」はあなたを面白がらせる友達、「exciting day(ワクワクする一日)」はあなたをワクワクさせてくれる一日、そして「annoying song(迷惑な歌)」はあなたをうんざりさせる歌のことです。どれも、何らかの働きかけによって特定の感情を引き起こす作用がありますね。

「ed形容詞」は「感じている」状態

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「 ed形容詞」は、何らかの働きかけの結果として、あなたが感じている感情を表す。

一方、何かについて感じている感情を表現する場合は、「ed形容詞」を使います。excited(ワクワクしている)、annoyed(迷惑に感じている)、frustrated(もどかしく感じている)などの単語はすべて、まさに今、リアルに感じている感情ですね!

よく使われる「ing形容詞」と「ed形容詞」

英語の形容詞の多くには、「~ing」で終わる形と「~ed」で終わる形の両方があります。

「感じさせる」作用 「感じている」状態
annoying (迷惑な) annoyed (迷惑に感じている)
boring (退屈な) bored (退屈している)
confusing (混乱させるような) confused (混乱している)
disappointing (がっかりさせるような) disappointed (がっかりしている)
disgusting (ムカムカするような) disgusted (ムカムカしている)
exciting (ワクワクさせるような) excited (ワクワクしている)
exhausting (疲労困憊させるような) exhausted (疲労困憊している)
frustrating (もどかしい思いをさせるような) frustrated (もどかしく感じている)
interesting (興味を引くような) interested (興味を感じている)
irritating (イライラさせるような) irritated (イライラしている)
overwhelming (圧倒的な) overwhelmed (圧倒されている)
relaxing (リラックスさせるような) relaxed (リラックスしている)
surprising (驚かせるような) surprised (驚いている)
tiring (疲れさせるような) tired (疲れている)

「ing形容詞」と「ed形容詞」を使った例文

この2種類の形容詞の違いをはっきりと理解するため、例文で比較してみましょう。

「感じさせる」作用 「感じている」状態
The movie is boring,
(この映画は退屈だ...)
so you feel bored.
(だからあなたは退屈している)
Zari's story is interesting,
(ザリのストーリーは面白い...)
so Oscar is interested in it.
(だからオスカーは興味を引かれている)
This is an exciting soccer game,
(これは、ハラハラドキドキさせるサッカーの試合だ...)
so Eddy is very excited.
(だからエディはハラハラドキドキしている)
What a frustrating project!
(何ともイライラさせられるプロジェクトだ...)
I’m so frustrated about it.
(そのせいで私はイライラしている)
Today was very tiring,
(今日はしんどい一日だった...)
so we are super tired!
(だから私はものすごく疲れている)
Running a marathon is exhausting,
(マラソンすると、ヘトヘトにさせられる...)
so the athletes are exhausted at the end!
(だから選手は最後にはヘトヘトになってしまう)

形容詞の「~ed」と「~ing」を使い間違えると、聞き手が混乱するばかりか、時にはヘンテコな表現となってしまったり、恥ずかしい間違いにつながったりすることもあります。

別の視点から、違いをもう少し掘り下げてみましょう。

Eddy is at a meeting, and he's so BORED!
(エディは会議に出席しているが、心底退屈している!)
Eddy is at a meeting, and he's so BORING!
(エディは会議に出席しているが、彼は退屈極まりない!)
「感じている」状態 「感じさせる」作用
エディ自身が会議で退屈し、居眠りしそうになっている。 エディは会議の出席者を退屈させ、出席者が居眠りしそうになっている。
Lin’s cat is very loud in the middle of the night. The cat is so ANNOYING!
(リンの猫は夜中に騒ぎ立てる。あの猫は実に迷惑だ!)
Lin’s cat is very loud in the middle of the night. The cat is so ANNOYED!
(リンの猫は夜中に騒ぎ立てる。あの猫はものすごく苛立っているんだ!)
「感じさせる」作用 「感じている」状態
猫が睡眠を妨げ、それによってリンがイライラしている。 猫が、何らかの理由でイライラしている。お腹が空いているのかも?!
Bea is visiting a haunted house, and she is so FRIGHTENED!
(ビーはお化け屋敷にいて、とても怖がっている!)
Bea is visiting a haunted house, and she is so FRIGHTENING!
(ビーはお化け屋敷にいて、周囲をとても怖がらせている!)
「感じている」状態 「感じさせる」作用
ビー自身が恐怖を感じている。 ビーが脅かすので、周りの人が彼女を怖がっている。
I want to leave Oscar’s class because I’m not very INTERESTED.
(私、オスカーのクラスをやめようと思ってるの。面白くないんだもの。)
I want to leave Oscar’s class because I’m not very INTERESTING.
(私、オスカーのクラスをやめようと思ってるの。誰も私に関心がないみたいだから。)
「感じている」状態 「感じさせる」作用
オスカーのクラスの内容に興味がないので、やめようと思っている。 クラスメートたちが私の言うことに興味をもってくれないので、クラスをやめたい。

英語はワ⁠ク⁠ワ⁠クさせてくれる(⁠e⁠x⁠c⁠⁠i⁠t⁠i⁠n⁠⁠g⁠)⁠、だ⁠⁠か⁠ら私はワ⁠ク⁠ワ⁠クしている(⁠e⁠x⁠i⁠c⁠i⁠t⁠e⁠d⁠)⁠!

この「感じさせる」VS「感じている」の覚え方で、「ing形容詞」と「ed形容詞」の違いをしっかりと身につけましょう。ほんの少しの努力と練習で、自信を持って使いこなせるようになりますよ!