英語の会話を聞いていると、頻繁に「me(私に)」、「him(彼に)」、「her(彼女に)」「them(彼らに)」などの目的格代名詞を耳にするような印象を受けます。人称代名詞のなかでも「主格」と「目的格」は特に重要ですが、この2つは役割も違えば、語形も異なります。ぱっと見が似ているだけに、「どっちがどっちかわかりません!」という声も。でもご心配なく。簡単なルールを覚えれば、目的格代名詞はいつどのように使うのか、きちんと理解できます。

それでは今から、英語の目的格代名詞とはどういうもので、どんな場合に使うのかを見ていきましょう!


目次

復習:主格代名詞と目的格代名詞の違い

英語の目的格代名詞とは?

英語で目的格代名詞を使うのはどんなときですか?

英語の目的格代名詞を使いこなすヒント

英語の目的格代名詞の例


復習:主格代名詞と目的格代名詞の違い

代名詞とは、文字通り「名詞の代わりになる」言葉のことです。特定の人や物について話す場合、代名詞を使えば、具体的な名前の繰り返しを避けることができます。たとえばこのブログの筆者の名前は「Mykhaylo」ですが、このややこしいつづりを何度も発音するかわりに、「he 」または「him」と言い換えてしまえば良いわけです😉

英語の人称代名詞は、指し示す人/物の性や数(単数か複数か)によって形が変化し、また代名詞の文中における役割(主語、目的語など)によっても、語形が変わります。

なお、主格代名詞と目的格代名詞の決定的な違いは、文中での役割です。動詞の動作をする人/物には主格代名詞を、そして動作の対象となる人/物には目的格代名詞を使います。

ここまでは大丈夫でしょうか?それでは本題の、英語の目的格代名詞のしくみについて見ていきましょう。

英語の目的格代名詞とは?

目的格代名詞は、文中の目的語(となっている名詞)を代名詞で置き換えるときに使います。以下の例文で、太字で表されているのが、目的格代名詞にあたります。

  • I asked Lucy about object pronouns. I asked her about them. (私はルーシーに目的格代名詞について尋ねた。私は彼女にそれらについて尋ねた。)
  • The teacher read a new book over the weekend. The teacher read it over the weekend.(その教師は週末に新しい本を読んだ。その教師は週末にそれを読んだ。)
  • I usually give Junior ice cream after dinner. I usually give him ice cream. (私はいつも夕食後にジュニアにアイスクリームをあげる。私はいつも彼にアイスクリームをあげる。)
主格代名詞
(主語としての代名詞)
目的格代名詞
(目的語としての代名詞)
目的格代名詞の意味
I me 私(を/に/へ)
you you あなた(を/に/へ)
he him 彼(を/に/へ)
she her 彼女(を/に/へ)
it it それ(を/に/へ)
we us 私たち(を/に/へ)
you you あなたたち(を/に/へ)
they them 彼ら(を/に/へ)
彼女ら(を/に/へ)

表を見ていくと、

  • ほとんどの代名詞では、主格と目的格とで形が異なる
  • 例外的に、主格と目的格で同じ形を取るものがある

ということがわかると思います。

英語で目的格代名詞を使うのはどんなときですか?

目的格代名詞を使うのは、以下の2つのパターンとなります。たった2つで、色々な表現に対応できます!

1️⃣ 動詞の直後に代名詞が来る場合

  • 動詞が表す動作の対象や相手として、目的格を使います(この代名詞が表す人または物に対し、動作を行っているということです)。
  • 英語では、常に動詞の後に目的語を置きます。よって動詞の後に代名詞が来たら、必ず目的格にする必要があります!

例:

  • We gave them to the dog.(私たちは、犬に、それらをあげた。) 
  • Please send me your flight information.(あなたのフライト情報を、私に送ってください。)
  •  I put her in the stroller.(私はベビーカーに、彼女を乗せた。)

2️⃣ 前置詞の後に代名詞が来る場合

  • 文章に「前置詞+目的格代名詞」からなる句を付け加えることによって、より具体的な情報を与えます。
  • 前置詞の直後では、必ず目的格を使います。

例:

  • We'll sit near him.( 私たちはの近くに座ります。)
  • Now let's learn about you.(では、あなたについて聞かせてください。)
  • This whole pizza is for us.(このピザは全部、私たち用です。)

このように、目的格代名詞には動詞の後と前置詞の後という2つのパターンがあるので、主格代名詞よりも使用頻度が高くなります。

英語の目的格代名詞を使いこなすヒント

学習の際には、目的格代名詞の色々な形と、目的格代名詞を文中のどこに置くかに注目してください。

「目的格代名詞は、通常、動詞や前置詞のできるだけ近くに置く」と覚えるのがコツです。

他にも、目的格代名詞の練習のため、次のような工夫をしてみましょう。

  • 目的格代名詞を暗記する:英語の目的格代名詞の種類は、多いと言ってもせいぜい8個。思い切って暗記してしまうのが得策です。上の代名詞の表をもとに、暗記カードを作ってみては?
  • 言語学習に読書を取り入れる:本、新聞、雑誌、ソーシャルメディアの投稿、どれでもかまいません。読むことを通じて生きた言語に大量に触れ、目的格代名詞を探してみてください。そして目的格代名詞を見つけたら、それがどの名詞を指しているのかを確認しましょう。(ヒント:文章中で目的格代名詞より前にある単語や文章に着目してください!)
  • 目的格代名詞を使って文章を書き換えてみる:Duolingoのレッスンから文章をコピーし、名詞を人称代名詞に置き換えてみましょう。例えば、アプリ上で「The cow chases the children(牛が子供たちを追いかけている)」という文章を見つけたら、「It chases them」に書き換えます。これは、主格と目的格を識別する良い練習にもなります。
  • とにかく書く:書くことも、目的格代名詞を効果的に練習する方法の一つです。「どの代名詞を使うか?」「文中のどこに代名詞を置くか?」に注意しながら、短いストーリーや会話を書いてみましょう。全種類の代名詞をまんべんなく練習するために、男性、女性、動物など、できるだけバラエティに富んだ登場人物を含めると良いでしょう。
  • マイペースで定期的に練習する:新しい文法概念に慣れるには、それなりの時間がかかります。定期的な学習スケジュールで、コツコツと着実に、前に進みましょう!

「目的格」で迷わなくなることを目標に!

目的格代名詞は、使われる機会が多い分、練習の機会も多く得られます。目的格代名詞は動詞か前置詞の後に来ることを忘れずに、そして目的格代名詞のすべての形をしっかりと、覚えてください。ついでに主格代名詞も見直して、主格代名詞と目的格代名詞の語形が「同じもの」と「違うもの」についても、下の表を参考に整理しておきましょう!


英語の目的格代名詞の例

動詞の後

主格 | 目的格⁠⁠ 目的格代名詞の例 日本語訳
I | me He told me a joke. 彼は私に冗談を言った。
you | you I tell you jokes all the time. 私はいつもあなたに冗談を言う。
he | him Don't tell him any jokes. 彼にはどんな冗談も言ってはいけない。
she | her Tell her jokes instead. かわりに、彼女に冗談を言いなさい。
it | it The squirrel?! No, don't tell it any jokes, either. リスに?いや、それにも冗談は言ってはいけない。
we | us They finally told us their favorite joke. 最後に彼らは、私たちにお気に入りの冗談を話してくれた。
you (all) | you (all) We told you all every joke we know. 私たちは、あなた方全員に知っているかぎりの冗談を話した。
they | them I tell them jokes when I am bored. 私は、退屈すると彼らに冗談を言う。

前置詞の後

主格 | 目的格 目的格代名詞の例 日本語訳
I | me My dog loves going to the park with me. 私の犬は、私と公園に行くのが大好きだ。
you | you I bought new treats for you! 君のために、新しいおやつを買ってきてあげたよ!
he | him I accidentally threw the ball right past him. 私はうっかり、彼の横にボールを投げてしまった。
she | her This park is perfect for her. この公園は彼女にぴったりだ。
it | it Our puppy could do laps around it all day. うちの子犬は一日中でも、それの周りをぐるぐるまわっていられる。
we | us The dogs followed closely behind us. 犬たちは私たちの後ろにぴったりとついてきた。
you (all) | you (all) Ready? He's going to run to you all! 準備はいい?彼が君たちみんなに向かって走っていくよ!
they | them Their dog always runs far ahead of them. 彼らの犬は、いつも彼らのはるか先を走る。