英語は、欧州言語としては動詞の活用形が少ないほうですが、基本のルールに対し例外が沢山あるため、間違えずに使うのが難しいという側面があります!

単純過去形もその例外ではなく、不規則動詞から疑問文、否定文の作り方まで、覚えておかなければいけないことは多くあります。さらに、単純過去と他の時制の違いも理解する必要もあります。

今回のブログでは、英語での単純過去形の作り方、発音、そしてどんなときに使うのかについて、きっちりとおさらいをしていきます。それでは見てみましょう!


目次

単純過去はいつ使われる?

単純過去形はどうやって作る?

不規則動詞の単純過去形

単純過去の否定形

単純過去の疑問形

単純過去形の発音

単純過去 VS 現在完了


単純過去はいつ使われる?

英語の単純過去は、過去に始まり、過去に終わった物事について話すのに使われます。たとえば、

例文 日本語訳
I called my mom last night. 昨夜、母に電話した。
We played basketball yesterday. 私たちは昨日、バスケットボールをした。
They went to the store two days ago. 彼らは2日前に店に行った。

単純過去形はどうやって作る?

一般的に、単純過去形は、単純な公式に従って作ることができます。

💡
動詞の単純過去形=動詞の動詞+「~ed」

たとえば、

原形 単純過去形 例文
talk talked Amy talked to her girlfriend on the phone yesterday.
(エイミーは昨日、ガールフレンドと電話で話した。)
watch watched Last month, they watched a lot of scary movies.
(彼らは先月、怖い映画をたくさん見た。)
ask asked I asked two questions.
(私は2つの質問をした。)

ただし、規則動詞の原形が「~e」で終わっている場合は、「~ed」ではなく「~d」をつけるだけで大丈夫です。

原形 単純過去形 例文
use used We used your pen.
(私たちはあなたのペンを使った。)
die died Lucy's cat died yesterday.
(ルーシーの飼い猫が昨日死んだ。)
bake baked Vikram baked a big cake.
(ヴィクラムは大きなケーキを焼いた。)

規則動詞の原形が「~ y」で終わる場合は、まず「y」を「i」に変え、その後に「~ed」をつけます。

原形 単純過去形 例文
try tried I tried the soup.
(私はスープを飲んでみた。)
marry married She married my brother.
(彼女は私の兄と結婚した。)
hurry hurried They hurried to the car.
(二人は車へと急いだ。)

最後に、規則動詞の原形が「子音-母音-子音」で終わる場合、通常は最後の子音を二重にしてから「~ed」をつけます。

原形 単純過去形 例文
plan planned We planned the party.
(私たちはパーティーを計画した。)
stop stopped Júnior stopped the movie.
(ジュニアは映画の再生を停止した。)
wag wagged The dog wagged its tail.
(その犬は尻尾を振った。)

不規則動詞の単純過去形

単純過去の面倒な点は、「~ed」パターンの規則に従わない不規則動詞が多いことです。よく使われる不規則動詞とその単純過去形には、次のようなものがあります。

原形 単純過去形 例文
bring brought Zari and Lily brought the cake.
(ザリとリリーがケーキを持ってきた。)
buy bought Lucy bought a new coat.
(ルーシーは新しいコートを買った。)
can could She could run fast.
(彼女は速く走ることができた。)
come came They came to the house.
(彼らは家にやってきた。)
do did I did my homework.
(私は宿題をした。)
drink drank Junior drank the milk.
(ジュニアはミルクを飲んだ。)
eat ate We ate at the restaurant.
(私たちはレストランで食事をした。)
find found They found their car.
(彼らは車を見つけた。)
go went It went in that box.
(それはあの箱に入った。)
have had The dress had two buttons.
(そのドレスにはボタンが2つあった。)
think thought Eddy thought he was lost.
(エディは道に迷ったと思った。)

上記の不規則動詞に加え、be動詞も不規則です。I/he/she/itの過去形は「was」となり、you(単数)/you(複数)/we/theyの過去形はすべて「were」となります。

単純過去形 例文
I was I was thirsty last night.
(私は昨晩、喉が渇いていた。)
you(単数) were You were at school last week.
(君は先週、学校にいた。)
he/she/it was It was so hot yesterday!
(昨日はとても暑かった!)
you(複数) were You were all so great in that play last year.
(昨年のあの舞台で、君たちは実に素晴らしかった。)
they were They were at Grandma’s house two days ago.
(彼らは2日前、おばあちゃんの家にいた。)

単純過去の否定形

単純過去の否定形を作るには、動詞の原形の前に「did not」を置きます。また「did not」は短縮形の「didn't」とすることもよくあります。

肯定形 否定形 省略形を使った否定形
I watched the movie.
(私はその映画を見た。)
I did not watch the movie.
(私はその映画を見なかった。)
I didn’t watch the movie.
They played in the house.
(彼らは家で遊んだ。)
They did not play in the house.
(彼らは家で遊ばなかった。)
They didn’t play in the house.
He bought new shoes.
(彼は新しい靴を買った。)
He did not buy new shoes.
(彼は新しい靴を買わなかった。)
He didn’t buy new shoes.

単純過去の疑問形

では、単純過去を使って質問する場合は?この時制を使って質問したい場合は、通常「did」という単語を加えます。しかし、「was」や「were」を使った質問では「did」を加える必要はありません。以下に、よく使われる文型の質問の例と、各文型をより深く取り扱ったDuolingoブログ記事(英文)へのリンクを紹介します。

Yes/Noで答える疑問文

Q: Did you close the door?(ドアは閉めた?)
A: Yes, I closed the door.(うん、閉めたよ。)

Q: Was Zari excited?(ザリは興奮していた?)
A: Yes, Zari was definitely excited.(うん、ザリは確かに興奮していた。)

WH疑問文(Why、Who、Where、Which、Howなどを使った疑問文)

Q: Where did they watch the movie?(彼らはどこで映画を観たのかな?)
A: They watched the movie at home.(彼らは家で映画を観たんだ。)

Q: When was Oscar in Italy?(オスカーはいつ、イタリアにいたの?)
A: He was in Italy last year for an art symposium.(彼は昨年、芸術シンポジウムのためにイタリアに行ったんだ。)

付加疑問文

You didn’t buy more cheese, did you?(君、チーズはこれ以上買わなかったんだよね?)
She didn’t lose her keys, did she?(彼女は鍵を失くさなかったよね?)

単純過去形の発音

規則動詞の単純過去形の末尾「~ed」は、動詞原形の最後の音(最後の「文字」ではなく、あくまで最後の「音」です!)が何かによって、発音が異なります。

動詞原形が無声音(声帯を振動させない音)で終わる場合、「ed」は「t(※1)」として発音されます。無声音には「p」「f」「s」「sh」「ch」「k」などがあります。たとえば、「pushed」「watched」「kissed」の最後の「~ed」の発音はすべて「t」です。(※1)「t」は、できる限り短く、そして勢いよく「トゥッ」と発音したときに近い、濁らない音です。

動詞の原形が有声音(声帯を振動させる音)で終わる場合、「ed」は「d(※2)」として発音されます。有声音には、すべての母音、「b」「m」「w」「v」「th(theのth)」「z」「r」「y(youのy)」「n」「g」が含まれます。たとえば「played」「loved」「rained」の最後の「~ed」は、すべて「d」となります。(※2)「d」は、できる限り短く、そして勢いよく「ドゥッ」と発音したときに近い、濁った音です。

最後に、動詞の原形が「d」または「t 」という音で終わっている場合、「ed」は「id(※3)」という音として発音されます。たとえば、「decided」「hosted」「pretended」の末尾の「~ed」はすべて「id」と発音されます。

(※3)「id」は、「イッド」に近い音で、できるだけ「ド」を軽く発音します。

単純過去 VS 現在完了

実は、英語で過去の出来事について話す方法は、単純過去だけではありません。

では、どちらを使うべきかはどうやって判断するのでしょうか?

💡
一般的に、単純過去は過去に始まって、現在はもう終わっている出来事に使われます。

一方、単純現在完了(have/has + 過去分詞)は、過去に始まったが現在と何らかの関係がある出来事(現在も続いているか、続いていると思われる、あるいはまた起こるかもしれない、現在の何かに影響を与えているなど)に対して使われます。

どちらを使うかによって、文の意味が変わってきます。

単純過去形 過去完了形
例文 I watched the show every day for ten years.
(私は10年間、毎日この番組を見た。)
I’ve watched the show every day for ten years.
(私は10年間、毎日この番組を見てきた。)
2つの時制の相違点 行為が過去に始まり、過去に終わった。 行為が過去に始まり、今も続いている。
状況説明 この人はもう番組を見ていない。 この人は今も番組を見ている。
単純過去形 過去完了形
例文 They ate at the restaurant three times.
(彼らはそのレストランで3回食事をした。)
They’ve eaten at the restaurant three times.
(彼らはこのレストランですでに3回食事をしたことがある。)
2つの時制の相違点 その行為は過去に起きたことであり、今後再び起きる可能性は考えていない。 その行為は過去に起こったことであり、かつ、将来また起こるかもしれない。
状況説明 たとえば、レストランが閉店してしまったので、もう二度と行くことはないという前提で話している。 彼らがまたそのレストランで食事をする可能性がある。
単純過去形 過去完了形
例文 I spilled coffee on my shirt, so I changed my clothes!
(コーヒーをシャツにこぼしたので、服を着替えた!)
I’ve spilled coffee on my shirt, so I need to change my clothes!
(シャツにコーヒーをこぼしてしまったから、着替えなきゃいけない!)
2つの時制の相違点 その行為は過去に起こり、すでに今は完了している。 その行為は過去に起こり、今もまだ、影響を及ぼしている。
状況説明 コーヒーをこぼし対処しなければならなくなった、ということが過去に起こった。 コーヒーをこぼしたのは過去だが、いまだにその影響は続いており、この人はこれから対処しなければならない。

注目すべきキーワード

実は、単純過去とセットで使われる言葉、そして現在完了とセットで使われる言葉があります。これらの単語は、どちらの時制を使って表現すべきかを知るための大きな手がかりとなります。

単純過去であることを示す言葉 日本語訳
yesterday 昨日
last ___:
last night
last week
直近の/最後の___
昨晩
先週
last month
last year
先月
昨年
___ ago:
two days ago
two weeks ago
two months ago
two years ago
___前に
2日前に
2週間前に
2か月前に
2年前に
過去完了であることを示す言葉 日本語訳
already すでに
ever かつて、これまで
never 一度も~ない、決して~ない
once かつて、昔に
so far 今までのところ
just たった今
yet まだ、もう
up to now 現在までに
recently 最近

不規則動詞の過去形と過去分詞形

一般的に言って、不規則動詞の過去形と過去分詞形がしっかり頭に入っていると、かなり自信を持って英語を話すことができるはずです! 次の一覧表を、ぜひ活用してください。

原形 過去形 過去分詞形
be was/were been
become became become
begin began begun
bite bit bitten
break broke broken
bring brought brought
build built built
buy bought bought
catch caught caught
choose chose chosen
come came come
do did done
draw drew drawn
drink drank drunk
drive drove driven
eat ate eaten
fall fell fallen
feel felt felt
find found found
fly flew flown
get got got/gotten
go went gone
know knew known
lay laid laid
lend lent lent
lie lay lain
lose lost lost
ride rode ridden
ring rang rung
rise rose risen
run ran run
say said said
see saw seen
shake shook shaken
sing sang sung
sink sank/sunk sunk
sit sat sat
sleep slept slept
speak spoke spoken
steal stole stolen
swim swam swum
take took taken
teach taught taught
tell told told
throw threw thrown
understand understood understood
wear wore worn
win won won
write wrote written

単純過去形なんて単純さ、となりますように!

以上をマスターすれば、単純過去形の作り方・使い方に迷ったあなたは過去のもの😉このまとめ記事を片手に練習に励み、単純過去の達人になってくださいね! ⭐