スペイン語学習者の皆さん、「アクセント記号って本当に必要?」などと思っていませんか?いえいえ、アクセント記号は、スペイン語を学習するうえで非常に大事な要素です。覚えるのは面倒かもしれませんが、単語を正しく発音するのに役立ち、さらにはアクセント記号の有無によって言葉の意味が違ったりもするのです!

そこで今回のブログでは、スペイン語ではどんな場合にアクセント記号を使うのかを説明したいと思います。アクセント記号を使う場合は、次の3つです!

1. スペイン語ではアクセント記号のある場所を強く発音する

スペイン語のアクセント記号は、単語のどの部分に強勢を置く(他の部分よりも強く長めに発音する)かを示しています。アクセント記号は常に、「á」「é」「í」「ó」「ú」のように母音の上にのみ表示されます。母音そのものはアクセントがあってもなくても同じ発音ですが、アクセント記号の存在によって、どこを強く発音するかがわかるわけです!

いくつか例を挙げてみましょう。

  • el sofá
    (ソファ):「fá」を強く発音します(ただし英語では「so」を強く発音し、スペイン語とは反対になります!)。
  • el teléfono
    (電話):「lé」を強く発音します。
  • la panadería
    (パン屋):「rí」を強く発音します。
  • la decisión
    (決定):「sión」を強く発音します。
  • útil
    (役に立つ):「ú 」を強く発音します。

2. スペイン語ではアクセント記号の有無で言葉の意味が変わる

スペイン語では、スペルが同じ2つの単語を区別するためにも使われます。このような単語は通常、1音節か2音節の短いもので、アクセント記号の有無によって、どちらの単語を指しているのかがわかるわけです。以下に典型的な例を挙げてみましょう。

アクセント記号あり 意味 アクセント記号なし 意味
「私」を意味する目的格代名詞。
para mí(私のために)」のように前置詞の後につけて使う。
mi 「私の」を意味する所有格代名詞。
例:mi casa(私の家)
「君」を意味する主格代名詞。
たとえば「Tú estás aquí(君はここにいる)」。
tu 「君の」を意味する所有格代名詞。
例:tu casa(君の家)
él 「彼」を意味する主格代名詞。
例:Él está aquí
el 男性名詞に付ける冠詞。
例:el libro(その本)
動詞「saber(知っている)」の一人称単数現在形。
例:Yo sé la respuesta(私は答えを知っている)
se 「彼/彼女/彼ら自身」を意味する再帰代名詞。
例: Ella se cuida(彼女は体を大事にしている)
qué 「何が」や「何を」を意味する疑問詞。
例: ¿Qué quieres hacer?(何をしたいの?)
que 英語の「that」に相当する関係代名詞。
例:Sé que estás aquí(君がここにいることは知っているよ)

実のところ、アクセント記号がつく疑問詞は「qué」だけではなく、スペイン語の疑問詞には必ずアクセント記号がついています!そのうえ、これら疑問詞すべてにアクセント記号なしのバージョンが存在し、疑問詞ではない別の意味を持っているのです。たとえば、

  • ¿Dónde está tu libro favorito?
    (あなたのお気に入りの本はどこですか?)
  • Es la calle donde nos conocimos.
    (それが、私たちが出会った通りです。)


  • ¿Cuándo vamos a la fiesta?
    (私たち、いつパーティーに行くの?)
  • Te conocí cuando viniste a México.
    (あなたがメキシコに来た時に、あなたと知り合いました。)

3. スペイン語はアクセント記号によって数字と文字を区別できる

数字と数字の間に「または」の意味で「o」という文字を入れることがありますが、時にこれは数字の「ゼロ」のように見えてしまい、紛らわしいものです。そのためこの「o」にはアクセント記号がつき、たとえば「Mi perro tiene 3 ó 4 años(私の犬は3~4歳です)」のように書くことによって、犬が304歳ではないことが確実に分かります!

スペイン語にはアクセント記号のある単語とない単語があるのはなぜ?

スペイン語の単語には必ず、単語中で特に強く発音する音節が存在します。それにもかかわらず、すべての単語にアクセント記号が付くわけではありません!その理由は、スペイン語にはもともと、どの音節を強く発音するかについてのルールがあり、そのルールに当てはまらない場合にだけ、アクセント記号がつくからです。

そのルールをまとめておきますので、発音で迷ったら、この表を見て判断するようにしてください。

「スペイン語で強く発音する音節」というタイトルの、3つの列が並んだ図。最初の列には、「単語にアクセント記号がある場合は、アクセント記号のある音節を強く発音する」と書かれている。例として「木」「電話」「おそらく」「レモン」に相当するスペイン語が挙げられている。2番目の列には「語尾がn、sまたは母音の場合は、最後から2番目の音節を強く発音する」と書かれており、例として、「奇妙な」「蜂」「使う」「私たち」に相当するスペイン語が挙げられている。3番目の列には「語尾がnおよびs以外の子音の場合は、最後の音節を強く発音する」と書かれている。例として「愛」「時計」「青」「書く」に相当するスペイン語が挙げられている。

Duolingoブログの英語版では、スペイン語の発音についてや、スペイン語の学習に関するヒントを数多く取り上げています!こちらのほうもぜひ、参考にしてみてくださいね。