「Duolingoへの質問」へようこそ。このコラムでは言語学習者へのアドバイスを紹介します。過去の記事はこちらをご覧ください。

学習者のみなさん、こんにちは!こちらのコラムでまた執筆を担当することになりました、エミリー・ズニガです。今回はミハイロ・ザクリジェフスキーさんと一緒にお届けします。私たちはこれまでの人生でたくさんの言語に触れてきました。私は言語学の博士号を持ち、これまでに20以上の言語を学んできたハイパーポリグロット(超多言語話者)です。一方のミハイロさんはウクライナで育ち。幼い頃にウクライナ語とロシア語を習得したバイリンガルで、その後さらに複数の言語を学んできました!そんな私たちのこれまでの経験や知識が、今週の質問にお答えするヒントになれば嬉しいです。

今週の質問

「Duolingoに質問です。」という手紙のイラスト。手紙には次のように書かれている。「Duolingoに質問です。現在、Duolingoのドイツ語コースを楽しく進めていますが、同時に運転中はフランス語のポッドキャストを聴いています。このように、2つの言語を同時進行で学んでも大丈夫ですか?それぞれの上達が遅くなってしまわないか心配です。ご意見をお聞かせください!アン・ドゥー・オリンゴより」

「そもそも、複数の言語を同時に勉強することは可能?」これは、本当に多くの方から寄せられる質問です。一言で答えるなら、もちろんできます!しかし、一度にたくさんの言語を学ぶのは、決して簡単なことではありません。単語が頭の中でごちゃ混ぜになったり、学習時間が確保できなかったり、それぞれの言語の上達が遅く感じられたりと、壁にぶつかることもたくさんあります。では、この「複数言語の同時学習」が自分に向いているかどうかは、どのようにして見極めればいいのでしょうか?

複数言語の同時学習は、自分に向いている?

本格的に学習を始める前にまずは、「そもそも私は、なぜ複数の言語を学びたいんだろう?」と自分に問いかけることから始めてみてください。まずは一歩引いて、自分の目標や習慣、そしてその言語で何ができるようになりたいかを考えてみるのがおすすめです。「なかなか上達しないな…」と停滞を感じる時期を乗り越える何よりもの原動力になるのがモチベーションです。まずはそこを明確にすることが今後の学習の助けになります。また、2つ以上の言語にしっかりと費やせる時間があるかどうかも、考慮してみると良いですね。言語は1つ学ぶだけでも「コツコツ続けること」が欠かせません。そこにもう1つ追加すると、限られた時間を上手く切り分けるか、あるいは勉強に費やす総エネルギーをグッと増やす工夫が必要となります。

次に考えておきたいのが、「上達のスピード」を自分がどう捉えるか、という点です。複数の言語を同時に学ぶと、どうしても一つひとつの進みは遅くなりがちです。このトレードオフを、あなたは「のんびり両方進めば、それでよし!」と気楽に受け入れられますか?または、「まずは1つの言語を短期間で上達させたい!」というタイプですか?また、選ぶ言語の組み合わせも大きく関係してきます。たとえば、スペイン語とイタリア語のようによく似た言語同士なら、頭の中でごちゃ混ぜになりやすいとはいえ、お互いの知識を応用してハイスピードで進められます。その一方で、文法も発音もルーツが全く違う言語同士を学ぶ場合は、頭の中で区別がつきやすいというメリットがあるものの、脳の切り替えに大きなエネルギーが必要になります。

最後に、あなたの「今の語学レベル」も重要なポイントです。初心者レベルの言語を2つ同時に学ぶのはキャパオーバーになりがちですが、1つの言語をある程度キープしつつ新しい言語を始める場合や、それぞれ違うレベルで進める場合なら、ずっとコントロールしやすくなります。ここで複数の言語を学んでみようか迷っている方に、朗報です。2つ以上の言語を学ぶことには、メリットがたくさんあるんです!たとえば、脳を活性化させる「脳トレ効果」や、多様な文化への理解が深まることもそのひとつ。さらに、勉強を続けていくうちに、言語同士の「意外な共通点」が見えてくることもあります。そんな新しい発見やワクワク感は、あなたのモチベーションをさらに高めてくれるはずです。複数の言語を同時に学ぶスタイルが自分に合っているかどうか。それは、この記事を参考にしながら、あなた自身が自由に決めて大丈夫です!

複数の言語をうまく習得するためのヒント

「よし、挑戦してみよう!」と思ったら、ぜひこちらのコツを参考にしてみてくださいね!

1. 各言語にそれぞれの「専用スペース」を設ける

それぞれの言語を、頭の中でも実生活でも、しっかり切り離してあげるのがコツです。たとえば、「朝はドイツ語、夜はフランス語」と勉強する時間帯を分けたり、言語ごとにノートの色を変えたりするのも手。あるいは「リビングではドイツ語、カフェではフランス語」のように勉強する場所を変えて、特定のシチュエーションと結びつけるのも効果的です。こうして明確な違いを作ってあげることで、脳がパッと情報を整理しやすくなり、頭の中でごちゃ混ぜになるのを防ぐことができますよ。

2. いつでも「平等」に扱わなくてOK!

それぞれの言語にかけるエネルギーが、綺麗に半分ずつにならなくても大丈夫!多くの学習者にとって上手くいくのは、「メインの言語」を1つ決めてそこに時間とパワーを集中させつつ、もう1つの言語は軽めの練習に留めるというスタイルです。もちろん、絶対にこうしなければいけないわけではありません。ただ、このバランスをちょっと意識するだけで無理なく長続きさせることができ、結果的に燃え尽きてしまうのを防ぐことができますよ。

3. 言語同士の「違うところ」を上手く利用する

もしよく似た言語同士を学んでいるなら、学習の初期段階から「違っている部分」に注目しておくことが大切です。すべてが同じ仕組みだと思い込まず、意味が違うのに形が似ている単語や、文法の異なる点などを意識してみましょう。その一方で、もし学んでいる言語同士がガラリと違う場合は、切り替えにちょっとした脳のエネルギーが必要になります。それぞれの言語で、全く異なる発音の仕組み文法、そして文化に適応していく必要があるからです。

4. 短時間学習を習慣にするのがオススメ

ヘトヘトになるまで長時間机に向かうよりも、それぞれの言語を「短時間で、コツコツ」練習することを目指しましょう。一回に大きなエネルギーを注ぐよりも、日々の習慣に落とし込むほうが、ずっと効果が出やすいものです。サクッと終わる無理のないレッスンのほうが、結果的に長く続けやすいですよ。

5. 「ごちゃ混ぜ」も通過点!

言語が頭の中で混ざってしまうのは、複数の言語を学ぶ上では「あるある」な通過点です!つい間違った単語を使ってしまったり、文法が混ざってしまったり、今どの言語を話そうとしていたか一瞬分からなくなったり……。でも、そんな状態になっても決して「上達していない」なんて落ち込む必要はありません。それどころか、あなたの脳が一生懸命新しい情報を整理して、フル回転で働いている証拠なんですよ!

6. 自分に合った「小さな目標」を決める

一度にたくさんの言語を学ぶのはワクワクするものですが、大切なのは現実的なゴールを設定することです。完璧を目指して「一気に大ジャンプ」しようとする代わりに、それぞれの言語で小さくても具体的な目標を立ててみましょう。たとえば、「今のレベルを維持する」「日常会話レベルを目指す」「リスニングだけを集中して伸ばす」といったことで十分です。自分が持っている時間やエネルギーと相談しながら、今できることを現実的に見つめること。それこそがモチベーションを保ち、途中で「もう無理!」となってしまうのを防ぐ一番の薬になりますよ。

1つでも、たくさんでも。あなたなら大丈夫!

複数の言語を同時に学ぶのは、決して簡単なことばかりではありません。でも、マインドセットを整えて、しっかりと時間を切り分け、自分に合ったアプローチを見つければ、必ず手が届く目標です!1つの言語をじっくり極める道を選んでも、あるいはいくつもの言語の世界を冒険する道を選んでも、一番大切なのは「コツコツ続けること」、そして「その過程を楽しむこと」です。さあ、自分の好奇心の赴くままに、一歩ずつ進んでいきましょう!あなたの選んだ言語たちが、あなたをどんな素敵な場所へ連れて行ってくれるか、今からとっても楽しみですね 🌍✨

言語や学習に関する対するご質問は、dearduolingo@duolingo.comまでメールでお問い合わせください。