楽しくて効果的な英語の学習法をお探しのみなさん!英語のリズムを身体で覚えるには、洋楽に親しむのがおすすめです。また、役に立つ語彙や表現もたくさん学ぶことができます。会話に使える生きた英語を身に着けたいなら、軽快な口語表現が多く使われているジャスティン・ビーバーの曲がおすすめです。今回のブログでは、語学学習の旅をポップミュージックでより楽しく、より豊かにする方法をご紹介します!
教科書で習わない二重否定「I can't find nobody」
曲:Stay
歌詞:「I know that I can't find nobody else as good as you.」
直訳すると?:「君ほど素敵な、誰でもない人は見つけられないことがわかっている。」
その意味は?: 「君ほど素敵な誰かは見つけられないことがわかっている。」
『Stay』という曲の中で、ジャスティンは否定を表す短縮形「can't」の後、文法的に正しいとされている「anybody(誰か)」の代わりに「nobody(誰でもない人)」を使っています。この形は否定の否定(二重否定)となるため、学校で習う英語ではNGとされますが、実際には多くの英語の方言で使われており、特にくだけた日常会話ではよく耳にする表現です。
男女の微妙な関係を表すスラング「item」
曲:Baby
歌詞: 「Are we an item?」
直訳すると?:「僕たちは1つのアイテムなのかな?」
その意味は?:「僕たちは真面目につきあっているのかな?」
『baby』の中で、ジャスティン・ビーバーは、自分と相手との関係について、「item」という単語を使い、尋ねています。「アイテム」というカタカナ英語は日本語に既に定着していますが、実は物や品目を表すだけでなく、カップルを指すスラングでもあるんです!このセリフが言いたいのは「僕たちはまるで一対のアイテムのように一緒なのかな?」ということです。
「tryna」って何の省略形?
曲:Sorry
歌詞:「I'm not just tryna get you back on me.」
直訳すると?:「君を僕のところまで戻そうとしているわけじゃないんだ。」
その意味は?:「僕は君にまた好きになってもらおうとしているわけじゃないんだ。」
この曲では、「tryna(~しようとする)」や「wanna(~したい)」のような口語表現が多用されています。教科書や仕事のメールのようなフォーマルな場ではこの短縮形を使うことはありせんが、話し言葉では完全に市民権を得ています!英語に限らずどの言語でも、話し言葉が先に進化し、正しい(とされる)綴りとのズレが生じることは珍しくありません。その結果、英語の「trying to」は口語では「tryna」に、そして「want to」は「wanna」になっているんですね。
「My mama don’t like you」...ん?「doesn’t」じゃないの?
歌:Love Yourself
歌詞:「My mama don't like you.」
訳:「僕のママは君が嫌いだ」
ここでジャスティンは、三人称単数(my mama)の主語に対し「doesn't」の代わりに「don't」という活用を使っています。これは多くの英語方言でも日常的に使われている表現ですが、「教科書通り」ではないため、フォーマルな場にはふさわしくないと言われることがあります。実はこれ、「規則化」と呼ばれる、言葉の変化の一種なんです。たとえば動詞「do」の活用は、三人称単数だけが「does」で他はすべて「do」です。そこで唯一の例外「does/doesn’t」を無視することでパターンをより「規則的」にし、「My mama do/don't!」とするような変化が、各地で起こっているのです。もしかしたら将来の英語ではこのような三人称単数形が使用されなくなり、学習がもっと楽になるのかもしれません😉
「hit up my phone」か「hit my phone up」か?
曲:Love Yourself
歌詞:「You still hit my phone up.」
直訳すると?:「君はまだ僕の携帯を叩いている。」
その意味は?:「君はまだ僕に連絡してくる。」
句動詞とは「hit up」や「hold back」のような、2つのパーツから構成された動詞で、2番目の要素を動詞から切り離し、目的語の後に移動させることができるものを指します。句動詞は英語では非常によく使われ、この歌詞では「hit up」の2番目の要素「up」が、目的語「my phone」の後に来ています。文法的には「 hit up my phone」でも正しいのですが、英語ならではのリズム感が出るのは断然、「hit my phone up」のほうです!
Baby, baby, baby~♪音楽と言葉の素敵な関係をBelieb!
「Belieb」とは、ジャスティンの名字「Bieber」と、「believe(信じる)」をかけた造語。ジャスティンのファンが彼を信じる強い気持ちを表します。お気に入りのプレイリストにジャスティン・ビーバーの曲を追加するときには、曲を口ずさみながら、どんな言い回しが使われているのかも観察してみてください。音楽の力を信じ、英語のリズムと会話に役立つ英語表現を、楽しく学んでいきましょう!