英語の理解力・表現力を高める上で重要な文法事項の1つは、文中の動詞が本当に動詞か、そして動詞にはどんな情報が付加されているかをしっかりと見分けることです!

たとえば、be動詞は文章中で動詞として使われることもあれば、助動詞として他の動詞と一緒に使われることもあります。そしてどちらの場合も、活用がとても不規則です!😵‍💫

今回のブログでは、助動詞としても使われる動詞、動詞にニュアンスや時制などの情報を付加する助動詞、不定詞など取り上げ、より正確に英語の動詞を理解するために注意すべきポイントについて解説しました。

be動詞の活用形を見分ける

be動詞には他の動詞と異なる点が多くあります。活用が非常に不規則なため、残念ながらすべて丸暗記しなければなりません。しかしここで頑張っておけば、活用形を見た時に「ああ、to be動詞ね!」とわかり、時制や文型、さらには後で述べる「助動詞として使われているbe動詞」を見分けるのがぐっと楽になります。

主語 現在形 過去形 過去分詞形
I am was been
you are were been
he/she/it is was been
we are were been
you (複数形) are were been
they are were been

動詞では助動詞の有無に注意(ニュアンスが変わる)

以下にまとめた助動詞は、動詞に微妙なニュアンスを加える働きがあります。これらの助動詞には人称による変化はなく、また、その後に続く動詞は原形なので、活用も気にする必要はありません!

助動詞 例文 日本語訳
can I can see the moon. 私には月が見える。
could They could run really fast. 彼らはちゃんと速く走ることができたのに。
may Oscar may bring a friend. オスカーは友人を連れてくるかもしれない/連れてきてもよい。
might We might see a movie. 僕たちは映画を見るかもしれない。
must You must be quiet. あなたは静かにしていなければいけません⁠よ。
should I should study tonight. 私、今夜は勉強しなきゃいけないの。
will She will cook dinner. 彼女が夕食を作るっ⁠て。
would They would prefer to stay here. 彼らはむしろここに残ることを望むだろう。

動詞では助動詞の有無に注意(時制が変化する)

助動詞「will」や、助動詞としての「be」「have」には時制を表す働きがあり、他の動詞が「いつの時点で起こったか/起こるか」を表現するのに使います。


will」は未来を表す助動詞、「have」の活用形(havehashadなど)は現在完了と過去完了を作るのに使う助動詞であり、さらに「will」と「have」を組み合わせることで未来完了を表すことができます。また進行形で使われる「be」も、助動詞としての用法のひとつです!

助動詞 例文 日本語訳
to be We are writing to our cousins. 私たちはいとこに手紙を書いているところで⁠す。
to have Bea has seen that movie four times, so it must be good! ビーがその映画をもう4回も観たんだから、きっといい映画に違いな⁠い!
will You know the teacher will want us to work in groups. 先生は私たちにグループで作業してほしいと思うだろうって、わかってるわよね。

動詞が不定詞になっているかどうかも注意

「助動詞+動詞の原形」のほかに、「to+動詞の原形」という使い方(「to be」「to go」「to have」など)もあり、これを不定詞と言います。なお、動詞の原形とは、一切活用していない形、つまり辞書(オンライン辞書を含みます!)に載っている形です。

ちなみに英語では不定詞を表すために「to」という単語を別途付けますが、他の言語では動詞の原形に接頭辞や接尾辞が付き、1つの単語を形成するものもあります(スペイン語の不定詞の語尾の「~ar」「~er」「~ir」など)。

原形 不定詞 例文
eat to eat My dog can eat all day. He just wants to eat!
うちの犬は一日中食べていられる。食べたがってばかりいるんだ!
read to read I should read more for fun—and I’d like to read fewer work emails!
むしろ楽しむために読むべきであって、仕事のメールを読むのは減らしたい!

疑問文のパターンはbe動詞と助動詞の有無によって違う

英語の動詞にまつわる文法規則は、タイプ別に整理することで覚えやすくなりま⁠す。

たとえば「助動詞に動詞が続くときには動詞は原形となる」「動詞に動詞が続くときには『動詞 + to + 動詞(つまり動詞 + to不定詞)』になる」といった具合です。

英語では疑問文の作り方に配置転換ルールがありますが、その文が「be動詞」「助動詞 + 動詞」「be動詞以外の動詞」のどれを使っているかによってルールが異なります。以下に、英語のYes/No疑問文のさまざまなパターンを整理しました。

動詞のカテゴリー Yes/No疑問文 翻訳
be動詞
助動詞 +
動詞
Are Lily and Zari ready for class?
Can you all bring dessert?
Has it been raining all morning?
リリーとザリは授業に間に合うだろうか?
デザート持ってきてくれ⁠る?
朝からずっと雨が降っていたの?
be動詞以外の動詞 Does Oscar ever eat fast food?
Didn’t they go on the long tour?
Do I enter on the left?
オスカーはファーストフードを食べたことがあるだろうか?
彼らは長期の旅行には行かなかったのかな?
左から入るの?

WH疑問文付加疑問文も同様で、動詞のカテゴリーによって疑問文の作り方のルールが違います!

英語の動詞の知識を増やそう!

英語の動詞についてもっと知りたい方は、活用リストや覚え方のコツ、そしてテーマを掘り下げた解説をまとめた次の記事も読んで見てくださいね!