Duolingoは世界で最もダウンロードされている教育アプリです!当然、その舞台裏を知りたいと思う方もたくさんいることでしょう。このアプリには、世界中の学習者のみなさんに、無料で楽しく、かつ効果的な学習をお届けするための工夫がたくさん詰まっています。そこで今日は、私たちのアプリやコースについてよく寄せられる質問の数々にお答えしていきたいと思います。Duolingoが学習や語学教育についてどのような考えで取り組んでいるのか、その舞台裏をぜひご覧ください!

Duolingoに届くよくある質問は、次のとおりです。

フクロウのデュオが、読解不可能な文章が書かれた黒板の前にいるイラスト。

Duolingoで流暢になれる?

色々な調査によって、Duolingoは言語学習に効果的であることがわかっています! しかし実際のところ、1つの語学学習法(またはアプリ、メソッド、本など)だけに頼って「流暢」と呼べるレベルに達するのは難しいでしょう。Duolingoでは、「流暢さ」というあいまいな指標(それゆえに言語の専門家や教育者は「流暢になる」を目標に掲げることはあえてしません)で目標達成度を測るのではなく、学習者の言語習熟度を「スピーキング」「ライティング」「リーディング」「リスニング」の4つの分野に分けて評価測定しています。具体例としては、Duolingoのスペイン語とフランス語の初心者向けコースを修了した学習者のリーディングとリスニングのスコアは、大学の授業の4学期分に匹敵するという調査結果が出ました!スピーキングスキルについても、Duolingoで学習した対象者のうち約半数が目標通り、またはそれ以上のスピーキングスコアを獲得できています。また、Duolingoでは、全レベルの学習者について、学習メソッドとその有効性の評価を継続して行っています。

さらにDuolingoは、言語習熟度の国際基準であるヨーロッパ言語共通参照枠(CEFR)を指針に、習熟度別に学習者の目標や必要性を考えています。「言語についてどこまで知っているか」と「言語を使ってどんなことができるか」という2つの視点に基づき、さまざまな無料学習コンテンツを開発してきました。たとえば、DuoRadioでは現実に起こりうる状況に基づいたリスニングを練習し、Duolingoストーリーでは学習者のレベルに合った会話をたどりながらリーディングとリスニングを学び、そして受賞歴のあるDuolingoポッドキャストでは、中級の学習者に適した難易度で、世界の文化や言葉についてのコンテンツを聞くことができます。

では、果たしてDuolingoで流暢に話せるようになれるのでしょうか?それはあなた次第、そして使い方次第です!ゼロから学ぶ言語で高い習熟度に達するには、ある程度の学習時間を確保しつつ長期間にわたり継続する必要があります。だからこそDuolingoは、簡単で使いやすいアプリという手法で、新しい言語を学んだらすぐにそのスキルを活用できるような工夫をしているのです!

Duolingoのコースを開発しているのは人間?

はい!Duolingoには、教育の専門家、言語の専門家、ネイティブ・スピーカー(1人がこれらすべての資格を持っている場合も多くあります)からなるコンテンツ作成チームが存在し、このチームをラーニング・デザイナーが率いています。このエキスパート達が最先端のAIを活用し、学習者一人ひとりがパーソナライズされたコンテンツで学習できるような仕組みを作り出しています。このおかげで、学習者の皆さんは、自分にあわせて選択された練習問題に、最適な順序で取り組んでいくことができるのです!Duolingoアプリのアルゴリズムは、学習者の回答を分析することによって学習者の「できること」と「できないこと」を把握し、学習効果が最大となるように次の練習問題を調整します。つまり学習者が理解できているトピックに対してはより難しい練習問題を表示し、難しいと感じているトピックに対してはより易しい練習問題を出題してくれるのです。

あわせてDuolingoでは、アプリのアップデートにも機械学習を活用し、改善の優先順位を決めています。このテクノロジーは1日あたり20万人に上る学習者からのフィードバックを処理するのに非常に役立ち、コースにどのような修正や改善(翻訳の追加など)を行わなければならないかを素早く特定することができます。このようにDuolingoでは、大量のデータ処理という機械学習の強みと、教育や言語に関する人間の専門知識を最大限に活かしているのです。

Duolingoにヘンテコな文章があるのはなぜ?

ヘンテコな文章には、「記憶に残る」という威力があります! 仮に「高速道路でサルが踊っている」という文章があったら、その中には、動詞の活用や語順などの重要な文法情報が隠されています。Duolingoがレッスンでヘンテコな文章を使う理由については、こちらで詳しく説明していますので、興味がある方は読んでみてくださいね。

Duolingoでは文法を学べる?

もちろんです!Duolingoでは文法を学ぶことができます。ただし、コースの中に「文法」という科目があるわけではありません。そのかわりにDuolingoは、暗黙的学習という手法によって、新しいコンセプトの理解を促すように設計されています。文法規則の暗記にこだわると、逆に学習者のコミュニケーション能力が向上しにくくなることもありますが、暗黙的学習では、学習者はレッスンで読んだり聞いたりした情報をすぐに使い、間違いから学び、新しいパターンや情報に対する直感を養っていきます。暗黙的学習では、学習者は初日からその言語でのコミュニケーションに挑戦し、間違いもあくまで学習プロセスの一部としてとらえます!

Duolingoではなぜ、ABCから始めないの?

学生時代の語学の授業で最初に習ったのはアルファベットだった、と記憶している人は多いことでしょう。アルファベットは確かに重要ですが、果たして「明日からすぐに使いたい」ものでしょうか?むしろレストランで食べ物を注文したり、自己紹介をしたりする表現を覚えるほうが、必要性に直結しているはずです!

Duolingoのレッスンはコミュニカティブ・アプローチを採用しています。つまり、学習者が日常生活で必要とするスキルに焦点を当て、コースの最初からそれを練習します。アルファベットのようないわゆる「基本」は、逆に後回しとなります! (ただしローマ字以外の文字を使う言語コースでは、少しアプローチが異なります。たとえば英語話者向けの日本語コースでは、ひらがなを覚えるための専用のツールがあります)

私の勉強したい言語がDuolingoに追加されるのはいつ?

Duolingoは現在、世界中の学習者のために、既存コースのための新しいコンテンツや学習ツールを開発したり、より上級者向けのレッスンを追加したりすることに力を注いでいます。Duolingoにはまだ登場していない何千もの言語(現在世界には7,000以上の言語があることをご存知ですか?)のうちの一つを待ち続けているみなさんにとっては、もどかしいことかもしれません。しかし、Duolingoはすでに40以上の言語で100種類以上のコースを提供しているため、当面は公開済みのコースの改善とさらなる成長を優先すべきだと考えています。

Duolingoでは架空の言語も教えているのはなぜ?

Duolingoでは、3つの人工言語を教えています。エスペラント語、「ゲーム・オブ・スローンズ」のヴァリリア語、そして「スタートレック」のクリンゴン語です。その理由は、もちろん学びたいという人が多いからです!もっとも、これらの人工言語はCEFRなどの習熟度基準に準拠する必要性がないため、Duolingoはあくまで自然言語のほうに開発リソースの大部分を割り当てています。

とはいえ、これらの言語は、より多くの方にDuolingoアプリを使っていただくきかっけとなっています。マーケティングやパートナーシップとの連携によって学習者数や購読プランのユーザー数を増やすのに貢献しており、その利益によって「誰もが無料で利用できる語学コースを開発・提供する」というDuolingoのミッションが支えられているのです。

Duolingoは本当に無料?

この質問もよくありますが、答えは「はい」です!Duolingoは無料の語学アプリで、どの言語でも、レッスンはすべて無料です!ただし、無料版の他に有料の購読プランが2つあり、広告なし・HP数無制限などの特典が付いたプレミアム版「Super Duolingo」と、生成AIによる高度な機能が追加された「Duolingo Max」が利用可能となっています。Duolingoの無料版で使える学習ツールや語学教育のクオリティは、効果や楽しさの点でも有料版と同等です。